肩こりは乳酸が原因!?
今日はちょっと真面目な体のお話。
数日前、患者さんがエステでセラピストの人に
「乳酸がたまって肩こりとか疲れになるんですよ~」
と言われたそうです。ネットや本の健康情報でもたまに同じようなことが書かれています。
「肩こりや慢性疲労の原因は筋肉にたまった乳酸だ!」
みたいな感じの論調ですね。
果たしてこれ本当なのでしょうか?
スポーツの世界では
筋肉を激しく使う
↓
乳酸という物質が増えて溜まってくる
↓
筋肉が酸性になり力が出なくなる、疲労を感じる
というのが定説になっています。
ポイントは激しく使ったときに乳酸は出来るということです。こう書くと、
激しく筋肉を使うと酸素が足りなくなって乳酸ができる
と解釈している人が多いようですが、実は乳酸が出来るのと酸素の有無は関係ないです。
つまり、デスクワークやほとんど運動しない人の場合、
血行が悪い→細胞への酸素の供給が悪い
というのは確かですが筋肉(特に速筋)をある強度以上使わない限り乳酸はできてこないわけです。
また、運動している人なら分かると思いますが、ハードに追い込んで筋肉が動かなくなった状態と肩こりや慢性疲労の状態は感覚が全く違います。
日常生活の疲労と運動時の疲労は全く別物。
さらにいうと、運動後の疲労感もまた別のものです。
それを「疲労」というキーワードでまとめたので、このような間違った解釈が出て来たのでしょう。
肩こりや日常生活の疲労の多くは乳酸ではありません。
まぁ、これを知っていたからって肩こりや疲労から解放されるわけではないんですけどね(苦笑)
ちなみに筋肉に痛みを感じるのは細胞の酸欠のサイン。
細胞が酸欠になりヤバイ状況になると血液から「ブラジキニン」などの発痛物質が染み出して神経を刺激して痛みを感じます。
だから肩こりや筋肉に痛みの多くは血流不足です。
そうなる原因は
・からだを動かさない(心臓だけでなく全身の筋肉もポンプの役目を果たします)
・自律神経(血管の収縮や拡張の調整役)の働きがよくない
・緊張したままの筋肉(血管を圧迫して流れを阻害)
といったことが考えられます。
これをなんとかするのが整体とかマッサージ、体操などですね。
という感じで商売に結びつけてみました(笑)
最後に、今までの話を一部ひっくり返してしまうような気がしますが
乳酸=疲労物質
というスポーツ界で信じられている話も、実は違うんじゃないか!という説があったりします。
自称アスリートな僕にも大切な話ですね。
このお話しは次回に!
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