本物とは・・・

ピンからキリまで色々なモノや情報が溢れかえる今の時代、

「本 物」

という言葉の響きには何とも言えない魅力があると思いませんか?
大阪の小さい町工場で育ちそれほど裕福でもなかった僕が初めて「こいつは本物だ!」と感動したモノがこいつです。

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「え、自転車やん」と思われた方、その通り自転車です。
イタリアのCARRERAというブランドのHEACULES(ハーキュレスとみんな発音してたけど日本人に分かるように発音するとヘラクレス)というフレームです。
それまで僕はロードレーサーは完成車で¥10万ちょっとぐらいのものしか乗ったことがありませんでした。なので当時は
「自転車なんてエンジンである自分の能力が全てでフレームなんて壊れなきゃいい、値段なんかメーカーがぼったっくているだけや」
と思ってました。
もっともお金がなかったから高級フレームに乗ったこともありませんでしたけどね(笑)
それがちょっとしたきっかけでこのフレームをタダ同然で譲ってもらったのです。(普通に買うとフレームだけで当時は¥279,000円!)
で、組み上がって初めて乗ったときに僕の今までの認識が180°変わりました。
良好な直進安定性と素直なコーナリング感、
「速く走りたいならそれくらい我慢しろ」と言わんばかりのガチガチの足回り、
ペダルを踏む足の方が降参してしまいそうなペダル周辺の剛性
そして何よりも自転車が助けてくれてると錯覚するかのようなシャープな加速感。
どれをとっても今まで自分が乗っていた自転車とは次元の違うフィーリングでした。
それもそのはず、このフレームはヨーロッパのプロ選手がレースで使っているのはもちろん、そのなかでも「速く走りたいならこれ」といわれるぐらい評価の高いフレームだったのです。かわりに快適性はゼロですが...
おかげで速く走ることのみを追求した「本物のロードレーサー」とはこういう事をいうんだと衝撃を受け価値観も変わりました。
やっぱり「本物」と「本物っぽい」とは違うんだと。
でも価値観が変わったとは言え、
「値段が高い」=「本物」
なんていう安直な変化ではないです。
世の中にはいいものでも高いものも安いものもあります。
大事なのは値段じゃなくて自分の感性に響くかどうか、本物と感じれるかどうかかなと。
で、そう感じれるモノならば惜しみなく投資しよう、そういう考えに変わったのです。
その考えに従って買ったもので失敗したものはほとんど無いように思います。(惚れ込んで買うんだから当たり前かもしれませんが...)
で、話はものすご~く飛びますが(笑)僕が整体のスクールにFTAを選んだのも師匠の雰囲気・語り口調・ホームページブログに書かれている考え方、そのどれもが自分の感性に響き、この人は本物に違いない!と感じたからです。
結果としてはそれは当たりだったと今は感じています。
それと同時に僕自身も患者さんを含め周りの人に同じように「本物」だと感じてもらえるようなセラピストになることが目標でもあります。
あのロードレーサーは、今はもうフレームもへたり当時程の加速感もなくレースや練習にも使わず家に置いてあるだけです。
が、きっとよほどのことがないと手放さないんじゃないかなと思います。
大事なことを教えてくれたモノですから...

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